家族も出来て、頑張らなきゃいけないけど、なんか疲れた…
リハビリ職としてこれからも働けるか不安になってきた…
このまま定年まで働けるとか不安…
実は理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)は『やりがい』を原動力として働いています。
なぜなら、直接感謝されたり、病気からの回復過程を一緒に感じられたりするからです。でも、給料が低く、頑張りが給料に影響しないこと、人間関係が面倒と感じているセラピストは多い。
私はPT2年目に疲れていると自覚しながら、根性で働き、業務中に倒れて入院しました。
疲れていると自覚しながら、働き続けることは本当に身体も精神も病んでしまいます。
本記事では真面目なPT・OT・STが疲れる原因と対処法を難易度別に知れます。
本記事を読むと、難易度別に自分にあった方法で限界を迎える前に今の状況を改善して、前向きに仕事に取り組めるようなる。
- お金について学ぶ(☆)
- 休む時間を確保する(☆☆)
- 職場内・法人内異動(☆☆☆)
- リハ職として転職(☆☆☆☆)
- リハ職自体を辞める(☆☆☆☆☆)
今、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として働いて、『疲れているけどどうしたらいいのか』と悩んでいる方は是非、読み進めて下さい。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に疲れたあなたへ【10年PTが伝えたい細く長く働く5つの方法】
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として働く上では、
やりがいだけで突き進めるのは頑張って1〜3年です。
統計データからも離職者は多い…
医療系の新規大卒者の38.6%は3年以内に離職
大卒と短大等卒(専門学校卒含む)では短大卒等の方が離職率が高い。
専門学校卒のPT・OT・STが多いことを考えると4割・もしくは4割以上が3年以内に離職しています(厚生労働省:新規学卒者離職率(令和3年調査))。
どんどん業務量が増えていく中で、スタッフ間や患者さん・利用者さんとの人間関係のストレスを抱えて、給料は一般労働者よりも低い。
そのような状況では疲れるのは当然です…
PT・OT・STとして働くことに疲れてきた方へ細く長く働くための対処法を5つ紹介していきます
お金について学ぶ(☆:難易度 低)
お金について学ぶことで漠然とした将来への不安を解消出来ます。
リハ職は直接「ありがとう」と言われたり、目の前の患者さんが良くなっていく姿を見たりするので、やりがいを感じやすい職業です。
年収は労働者全体よりも低い。
- リハ職(PT・OT・ST):年収427万円(視能訓練士含む) 平均年齢;35.1歳
- 労働者全体:年収489万円 平均年齢;43.4歳
※令和3年賃金構造基本統計調査(厚生労働省);企業規模10人以上・フルタイム勤務より算出
子供を不自由無く大学に通わせられるか、老後の不安…
など、お金の不安はつきません。
いくらかかるか、貰えるか、分からないから必要以上に不安になってしまいます。
- 老後の不安(自分は年金いくら貰える?)→簡易年金試算(PSRネットワーク)
- ケガ・病気になったら?(傷病手当金・障害年金等)→全国健康保険協会
- 働けなくなったら?(失業手当・生活保護等)→ハローワーク(雇用保険手続き)・生活保護の自動計算ソフト
- 投資ってしたほうがいいの?→楽天証券・SBI証券
- 副業は?→当サイト内【【生活を楽にする14個の副業】理学療法士・作業療法士・言語聴覚士にこそおすすめ副業】
逆に、これからいくらはお金がかかるのか?
お金がいくら貰えるのか?が分かれば不安は和らぎます。
休む時間を確保する(☆☆ 難易度:普通)
どれか対処法を一つだけ、と言うなら休む時間を確保することに集中しましょう!
疲労回復のためにも、何をするにも、時間がなければ難しいです…
- 年次有給休暇で時間休・半日休を取る
- 夏季休暇・年末年始など連続して取得
- 年次有給休暇で1日休む
- 時短勤務(子育て世代など該当者or職場と調整)
- 週休3日制の導入(雇用条件に関わるので、職場と相談する必要あり)
時短勤務や週休3日制にすることは給料が下がるため、緊急度に合わせて選択肢を持っておきましょう。
給料を下げずに休みの満足度・時間を増やすなら→連続した休みを取る・有休休暇を取得
給料は下がるが働くのが辛いなら→【時短勤務】や【週休3日制の導入】を検討しましょう
職場内・法人内異動(☆☆☆ 難易度:高め)
今の職場を辞めたい、転職したいと思い始めているなら、
まずは職場内や法人内の異動も検討してみてください
転職するよりは異動の方がハードルも期間も短縮出来るので、それでもダメなら辞める・転職する。
転職するには
- 転職先候補を探す
- 求人票・転職サイトなどから自分に合った職場を判断する
- 見学に行く
- 履歴書の提出・採用試験の準備
- 採用試験を受ける
- 採用試験に合格する
- 今の職場に退職を伝える
- 退職の準備・引き継ぎを行う
- 転職先への準備をする
- 新しい職場で勤務開始
といくつものステップを踏む必要があるため、転職までに時間がかかります。
毎日残業続きだった知人が、同じ病院内で担当病棟が変わったら、
毎日定時で帰れるようになった😁別の病院に行ったみたいー
と、はしゃいでました。
異動とか無いんだけど…
職場内の異動が無い場合は、
自分が負担になっている業務・委員会の担当を変えてもらうなど
少しでも環境を変えられるか、という視点で考えてみると良いです。
退職する前のワンクッションとして、職場内・法人内異動をしてみましょう。
PT・OT・STとして転職(☆☆☆☆ 難易度:高い)
根本的に改善するなら【転職】がベストです。
今の職場が嫌でも、自分が頑張って環境が変わってくれるかはなかなか難しい。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の疲れる原因は職場が殆ど
私も業務・人間関係で毎日ストレスフルで辞めたい辞めたい辞めたいと思っていたのが、転職したら一気に楽になりました。
今ではPT楽しくなっています。
デメリットとしては
どこが自分にとってのホワイト職場か見つけるのが難しい、採用試験に合格出来るか分からないことです。
具体的なリハ職の転職方法・進め方を知りたい方は【【まとめ】理学療法士が在職しながらホワイト職場に転職成功するための5つのポイント】を参考に
今までの
- お金について学ぶ(☆)
- 休む時間を確保する(☆☆)
- 職場内・法人内異動(☆☆☆)
を進めつつ、
転職活動も並行して行っていきましょう。
リハ職自体を辞める(☆☆☆☆☆ 難易度:激ムズ)
リハ職に本当に疲れて、リハ職自体を辞めたくなったら、異業種への転職or退職して休むしかありません。
- リハ職に魅力を感じない
- リハ以外でやりたいことが見つかった
- 辛すぎてもう働けない
場合の手段です。
私もPT2年目でPTから建築業界(全く経験なし)に転職活動をしました。
どの会社が良いのか、分からずに転職サイトを見てるだけで…やっぱりPTを続けることに。
大抵の問題はPT・OT・STとして別の職場への転職で解決出来ることが多いです
リハ職が嫌、他にやりたいことが見つかった、退職して休まないとやばい場合には、異業種への転職or退職をしましょう。
ただし、異業種への転職は畑違いの職業につくのはかなりハードルが高く、どの会社が良いのかなかなかわからないですよね。
第二新卒や既卒の方向けの転職サイトの利用がおすすめです。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が疲れる5つの原因
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が疲れ原因は主に5つがあります。
- 職場の人間関係
- 患者・利用者さんの人間関係
- 業務量が多い・リハビリ以外の業務が多すぎる
- 給料が低い
- やりがいを感じられない
職場の人間関係
どこで働いていても、辞める原因のトップは人間関係です。
転職理由
1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
転職理由と退職理由の本音ランキングBest10(リクナビNEXT)から引用
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
6位:社長がワンマンだった(7%)
と人間関係にまつわるものが多くあります。
リハビリ業界でもパワハラしてくる上司・先輩は多くいますし、人間関係で辞めていく人・不安を抱えている人は本当に多いです。
患者さん・利用者さんの人間関係
リハ職として働く上では患者さん・利用者さんとの人間関係は避けて通れない問題です。
横柄な人、女性(男性)だからと低く見てくる人、粘着質な人、面倒くさい人は沢山います💦
業務量が多すぎる・リハビリ以外の業務が多い
リハビリをして、リハビリ内容を記録して、総合実施計画書を作成・説明して、サマリーを作成して…だけで業務時間内に終えられず、残業続きの人も多いです。
そこに加えて、委員会活動・部署内の研修対応・研究発表を強制される・学生/新人指導とどんどん業務が増えてきます。
デイサービスで働くPTさんの話では
なれないところでの人間関係の構築及びリハビリ以外での業務量の多さ(広範囲の送迎運転手など)による違和感などで入社5日目(今日は初の休日)試用期間中にもかかわらず早くもギブアップ寸前です。(中略)送迎も約2時間半かけて回っています。なので、リハビリにかける時間もなく流れ作業になっていて、やりがいが見つけられず、(一部抜粋)
Yahoo!知恵袋より引用
のように業務量が多いこと、そしてリハビリ以外の業務をしなければいけないことにストレスを感じます。
給料が低い
- リハ職(PT・OT・ST):年収433万円(視能訓練士含む) 平均年齢;35.1歳
- 労働者全体:年収489万円 平均年齢;43.4歳
※令和3年賃金構造基本統計調査(厚生労働省);企業規模10人以上・フルタイム勤務より算出。
リハ職は全体よりも平均年収は低い傾向にあります。
やりがいを感じられない
リハ職は正直、やりがいで成り立っている職業だと思っています。
そのやりがいを感じられない環境であれば、疲れるのは当然です。
- 給料が低い
- 上位の資格(認定・専門療法士、呼吸療法士、心リハ指導士など)を取得しても給料は上がらない
- 1年目の新人がやってもしっかり経験を積んできた10年目のPTがやっても保険点数は一緒
などなど、頑張りが反映されないリハビリ業界です…
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に疲れた時の対応策簡単3ステップ
PT・OT・STに疲れた…
対応策は一通り分かった
でも、実際にどれからどう始めたらいいの?
簡単3ステップの順に行うことで、自分が対応するべき項目が分かってきます。
まずは疲労の原因が、何なのかある程度はっきりさせましょう。
方法はブレインダンプがおすすめ
→紙とペンを用意して、30分間「今、何が原因で疲れているのか?」をひたすら書きまくります。
他のことは一切何もしてはいけません。
考えることだけに集中します。
頭の中がスッキリして原因が見えてくるので、おすすめの方法です。
ある程度、今の疲れている原因が見えてきたら、ステップ2に進みましょう。
疲れている原因が退職しなくても少し改善できそうな可能性があるか、考えてみましょう。
可能性があるか?もしくは、転職までの時間稼ぎするなら、
- お金について学ぶ(☆)
- 休む時間を確保する(☆☆)
- 職場内・法人内異動(☆☆☆)
を進めていきましょう。
それでも、疲れた原因を改善出来ないなら、STEP3に進みます。
今の職場ではどうやっても改善出来ない場合は
- リハ職として転職(☆☆☆☆)
- リハ職自体を辞める(☆☆☆☆☆)
例えば、給料が低すぎる・他にやりたいことが見つかったなどの場合、劇的に変えるのはやっぱり「転職」しかありません。
STEP1でやった、疲れるに至った原因によって「まだリハとして次の職場で頑張ろう」となるか、
「リハ職自体辞めて、次の新しい業界で頑張るんだ」とするのか、転職活動を始めていきましょう。
転職活動するにも時間が無いと出来ないので、『休む時間を確保する(☆☆)』は並行して行う必要があります。
【まとめ】理学療法士に疲れた時の対策5つと原因5つを知ることで細く長く働いていけるかどうか判断しましょう
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として疲れた…となった時の難易度別対策と原因、そして対策方法の進め方を3ステップでお伝えしてきました。
- お金について学ぶ(☆)
- 休む時間を確保する(☆☆)
- 職場内・法人内異動(☆☆☆)
- リハ職として転職(☆☆☆☆)
- リハ職自体を辞める(☆☆☆☆☆)
最優先は『休む時間を確保する(☆☆)』
- 職場の人間関係
- 患者・利用者さんの人間関係
- 業務量が多い・リハビリ以外の業務が多すぎる
- 給料が低い
- やりがいを感じられない
STEP1:何が辛い・不安かを考える
STEP2:リハ職に疲れた・不安は今の職場でも改善の可能性があるか?→可能or時間稼ぎなら、
- お金について学ぶ(☆)
- 休む時間を確保する(☆☆)
- 職場内・法人内異動(☆☆☆)
STEP3:今の職場では対処出来ないなら
- リハ職として転職(☆☆☆☆)
- リハ職自体を辞める(☆☆☆☆☆)
と進めていきましょう。
疲れていながら、そのまま突き進むと本当に倒れます…
私は疲労とストレスによりPT2年目の業務中に倒れて、入院まですることになりました💦
今回の記事が、疲れてしまっているリハ職の方にとって、少しでも役に立てれば嬉しいです。
転職の進め方やこれからのスケジュールについて分からない!という方は是非、他の記事も参考にどうぞ。
今回はこのへんで
ありがとうございました。