福利厚生って大事だけど、有給休暇以外関係無い?
公務員と民間って、どっちが有利なの?
求人票に書いてないけど、どうやって調べるの?
福利厚生が充実していることでワークライフバランスが安定したり、単純に給料が増えたりします
福利厚生を知らずに転職したら、
あれ…基本給が高いから転職したのに実際の給料低いんですけど…
となりかねません
私(hamaguri)はブラック病院からホワイト病院へ転職成功し、ぬくぬく働く理学療法士(約10年目)です。転職前後で有給休暇取得日数が1〜2日⇛20日/年に増え、基本給+各種手当てで給料が数万単位で増やすことが出来ました。
本記事ではそもそも福利厚生って何?というところから、公務員と民間を比較して具体的な福利厚生の内容を説明していきます。
本記事を読むことで福利厚生にはどんなものがあるのか?転職先を選ぶ際にどのようなポイントを確認する必要があるのかを知ることが出来ます。
結論は【公務員の方が充実している事が多い】です。ただし、それぞれの企業や自治体によって大きく異るので、自分or転職サイトやエージェントを上手く活用して情報を得る必要があります。
そもそも福利厚生って何?
福利厚生(ふくりこうせい、employee benefits)とは、企業が従業員に対して通常の賃金・給与にプラスして支給する非金銭報酬である。また多くの場合、企業の福利厚生の対象は従業員のみならず、その配偶者や家族、あるいはかつて従業員だった者にまで及ぶことがある。
Wikipedia:福利厚生
つまり、給料以外で従業員のために会社が用意してくれる報酬(休暇や手当など)。
ここでは各種手当も含めて、金銭報酬も含めてお伝えします。
公務員と民間で福利厚生はどう違うか?
結論は【公務員の方が有利なことが多い】です
- 医療費
- 産前産後休業・育児休業
- 年次有給休暇取得率
- 特別休暇
- 年金
- 病気やケガで休んだとき(傷病手当金)
- 各種手当(所属による)
福利厚生は自治体ごと、企業ごとに内容が異なるので、個別に確認することが必須となります
私の経験からも公務員時代の方が福利厚生に関しては充実していました
あくまで私の場合ですが、
- 医療費(高額療養費制度<公務員用の手当(上限25,000円/月))
- 年次有給休暇の取得率(1〜2日/年<20日/年)
- 育児休暇取得(男性でも半年以上育休取得)
と福利厚生については圧倒的に公務員時代が良かったです
ただし、副業禁止など公務員には福利厚生以外のデメリットがあるので、総合的に転職先を探す必要があります
在職中、または希望する転職先の福利厚生は個別に判断・確認する必要があります。
ただし、一般的には公務員の方が充実している傾向にあります。
福利厚生の内容別に解説
具体的な福利厚生の内容別に公務員・民間どちらが有利か、解説していきます
病気やケガで休んだとき(傷病手当金)⇛公務員・民間同じ
病気やケガで会社を休んだときは傷病手当金が受けられます。傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
全国健康保険協会 協会けんぽ:傷病手当金
会社員であれば、社会保険料から支払われるので、公務員・民間どちらでも同じように支給されます
年金⇛公務員・民間同じ
以前の公務員は【国民年金+共済年金】として一般的な会社員の【国民年金+厚生年金】よりも多くの年金を受け取れる事が殆どでした。
平成24年8月に「被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律」が成立し、これにより、平成27年10月から被用者年金制度が一元化されました。
引用:地方公務員共済組合連合会:公的年金制度の概要
つまり、今では公務員も厚生年金に一本化され、公務員も民間の会社員と同じということです。
年金額は給料(正確には標準報酬月額)のよって支払う年金保険料が高くなるので、給料が高くなれば保険料もたくさん納めて、年金が沢山もらえるということになります
産前産後休業・育児休業⇛公務員が有利のことが多い
産前産後休業(以下、産休)・育時休業(以下、育休)中の
- 手当金:公務員・民間は同額
- 育休取得率:明らかに公務員の方が高い
育児休暇取得率(令和元年度)
- 国家公務員:女性99.9%・男性28.0%(参考元:人事院調査)
- 全体:女性83.0%・男性7.5%(参考元:生命保険文化センター)
まあ、これから子供の予定ないかなー
という方も、これから結婚を考えるかもしれませんし、既に出産なさっている方でも育休取得率が高いということは福利厚生が手厚い、または子育てに協力的な職場の可能性が高いです
そのため、
今後出産を考えている方は公務員の方がおすすめです。特に男性の場合は育休取りたいなら、公務員の方が可能性は高くなります
医療費⇛公務員が有利
民間の方も例えば長期入院等となれば、1ヶ月の自己負担額が一定額となる【高額療養費制度】があります。年収によりますが、
例えば、標準報酬月額30万円(税金を引かれる前のいわゆる額面の給料)の方が医療費50万円がかかった場合
区分ウに該当し、
80,100円+(500,000円ー267,000円)×0.01=82,430円
公務員の場合は医療費25,000円/月が上限となるため、この差は大きいと思います
入院などにより1か月の医療費の自己負担額が一定の額(高額療養費算定基準額)を超えたときは、超えた分が高額療養費として支給されます。また、同一の月に同一の医療機関等(医科と歯科、入院と外来はそれぞれ別個の取扱いとなります。)から受けた診療について、高額療養費が支給されても、なお残る自己負担額が1件につき25,000円(上位所得者(※)及びその被扶養者にあっては、50,000円)を超える場合は、その超えた額が一部負担金払戻金(被扶養者の場合は家族療養費附加金)として支給されます。
地方職員共済協会
この制度を知っていれば、公務員の方は高額な医療保険、医療保険自体(入院したらいくら貰えるよってやつ)は不要なのかなと
そのため、医療費については公務員が有利となります。
有給休暇⇛日数は同じだが、公務員の方が取得しやすい傾向
正社員・フルタイム勤務であれば、年次有給休暇20日間、繰越で最大40日間の職場が多いかと思います(勤務形態や職場で異なるので各々確認が必要)。
有給休暇取得日数は
- 国家公務員:14.1日
- 地方公務員:11.7日
- 民間:10.1日
国家公務員・地方公務員ともに民間折も有給休暇は取得しやすい傾向にあります
あなたの年間取得はどのくらいですか?
あくまで平均ですし、職場によっても有給休暇が取りやすい、取りづらいはあるかと思いますが、私の経験からしても明らかに公務員の方が有給休暇は取りやすいです。
可能であれば、公務員でも民間でもなるべく有給休暇を取得すると良いかと思います
あなたが積極的に取得することで同僚の中で有給休暇を取得する意識も出て来ますよ
平均としては、公務員の方が有給休暇取得しています
各種手当て⇛職場による
- 扶養手当
- 住居手当
- 通勤手当
- 単身赴任手当
- 夜勤手当
私の場合は【公務員:民間】で
- 住居手当(賃貸) 30,000円:4,000円
- 住居手当(持ち家) 0円:4,000
と、項目によって明らかにどちらが有利ということはありませんでした。
それぞれ職場に確認をお願いします
特別休暇⇛職場によるがやや公務員有利
職場によりますが、やや公務員の方が手厚い印象です
有給休暇とは別に
- 子の看護休暇
- 妻の出産休暇
- 結婚休暇
- 男性の育児参加
- 介護休暇・時間
- ボランティア
- 保育時間
- 忌引休暇
- 超過勤務・深夜勤務の制限or免除
など、休暇として認められたり、短時間勤務が可能となります
参考元:人事院 勤務時間・休暇制度
特別休暇で休んでも、給料は変わりませんし、有給休暇は減りません
短時間勤務では基本給が時間によって減額となります
公務員・民間ともに同様の内容もありますが、公務員の方が手厚傾向にあります
転職前に福利厚生を確認するなら、転職サイトorエージェントを活用。公務員狙いなら自分でもしっかりと調べる。
福利厚生は採用試験前に知りたい。
どうやって調べたらいいの?
とりあえず、民間・公務員狙いでも
なかなか自分で直接確認するのは、聞いても大丈夫か、心象を悪くしないか、不安になりますよね
その点、転職サイトやエージェントを通して行えば、匿名で聞くことも出来るので気兼ねなく確認することが出来ます。
ただし、公務員の場合は転職サイトなどが動いてくれない場合もあります。
自治体によってはしっかりと公表している所も多いので、自分でも確認が可能です。
例えば、Googleなどで『地方公務員 福利厚生 東京都渋谷区』と検索すると渋谷区人事行政の運営等状況…が出てきており、確認することが出来ました。
実体験からも、転職サイトの担当者を通じて転職先に確認を取ってもらいました。院内託児所の利用を段取りしてもらったり、子供の急な体調不良で休みがもらえる雰囲気かどうかを確認してもらったりしました。
ただ、正直に話すと担当者にも当たり外れがあって、すごくイライラした経験もあるので、複数の転職サイト等を使って見るのがおすすめです
例えば、1年以内に出産の予定があったり、子供の保育園がまだ決まっていない、転職の目的がワークライフバランスの改善(有給休暇など積極的に取りたい)など、具体的に転職後の福利厚生が大切な方は具体的に確認してもらう必要があります。
福利厚生は求人票や公式ホームページに載っていないことも多くありますよ
確認は転職サイトやエージェントを活用して、上手に情報を掴みましょう
公務員なら自分でもしっかりと検索して探せる可能性はあります
福利厚生は比較的、公務員が有利。個別で大きく違うため、転職希望先に確認を!
福利厚生については、個別で違いますが、概ね公務員の方が充実している傾向にあります
- 医療費⇛25,000円が上限
- 産前産後休業・育児休業⇛男性・女性ともに取得率が高い
- 年次有給休暇取得率⇛取得率が高い
- 特別休暇
- 年金⇛給料による
- 病気やケガで休んだとき(傷病手当金)⇛変わらない
- 各種手当⇛職場による
確認方法としては転職サイトやエージェントの利用がスムーズで、匿名で確認できるのでおすすめです。
ただし、公務員の場合だと動いてくれない場合もあるようなので、自分でも極力探してみてください。Google検索で『地方公務員 福利厚生 (自治体名)』を調べて見てください
福利厚生によって、自分の求める『ワークライフバランス』が大きく左右されることがあります。必ず確認してください。
私も今、年次有給休暇20日をすべて使用して、自分の時間や家族との時間を確保することが出来るようになりました。
本記事が少しでもリハ職の皆さんの転職先を選ぶ際にお役に立てれば幸いです。
公務員に転職しようかどうか考えている方は
どんな転職サイトがあるのか気になる方は