理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は公務員or民間とどっちが正直いいんですか?
やっぱり公務員が安泰?
でも、公務員になるってハードル高いの?
実は理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)として働く上で、公立(公務員)なのか、民間で働くかは制限があります
なぜなら、公務員の場合は年齢制限を設けている場合が多いから
公立・民間病院での勤務経験があり、両方の立場からあなたの価値基準に合わせて選べる様に内情を包み隠さず、お伝えしていきます
本記事ではPT・OT・STとして公務員・民間との違いや判断基準について1つの記事で徹底解説
本記事を読むことで、自分の就職・転職先が公務員か、民間かのどちらを狙っていくべきがわかります
結論は4つの価値基準を参考に「自分にはどっちがあっているのか?」の視点で行ってみてください
リハ職(理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST))として働く上で、公立(公務員)なのか、民間で働くことはしっかりと考えておかないと後悔してしまいます
あなたは公務員・民間にどんなイメージ持ってる?
公務員や民間にどんなイメージを持っていますか?
まずは公務員・民間の定義について
公立(公務員)とは…
国家または地方公務員となる、に準ずる雇用形態を指します。例えば、国立病院では国家公務員に準ずる職員、公立病院(都道府県立・市町村立病院など)や行政機関(都道府県庁や市区町村役所)での勤務となります。
民間とは…
公務員または公務員に準ずる職員では無いことを指します。医療法人・社会福祉法人等が企業母体の職場。
そのイメージが偏っている場合には修正が必要です
- 努力次第で給料が上がるかも
- 残業が多そう
- なんか、急にボーナスもらえなくなった病院とかあるし、経営状況どうなの?
- リストラとかあるんかな?
- 安定・安泰で退職金までしっかりしてる
- 民間に比べたら、仕事がラクそう
- 採用試験がめんどくさい
- 出世は年功序列だから、難しいんだろうな
- リストラされないよね
正直、イメージは職場によります
例えば、公立病院の中にだって、残業ばっかりの職場もあれば、民間でも福利厚生がしっかりしているところだってあります
公務員・民間それぞれの特徴はありますが、
ある程度平均値をみていくと、傾向は見えくるので、下の記事を読んでみてね
ただし、職場によって条件は違うので、しっかりと採用試験前に求人票や転職サイトなどからしっかりと情報収集をしておくことが最重要ポイントです
【公務員・民間どっち?】理学/作業療法士・言語聴覚士で考えるべき4つの価値基準は?優先順位をつける
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として公務員か、民間で働くか、参考になる価値基準は
- 給料・福利厚生
- 採用試験・年齢制限
- 出世
- 副業
それぞれについて自分なりの価値基準に対して【優先順位】をつけましょう
給料・福利厚生
平均値をとると明らかに公務員の方が給料が良いです❗️
- 公務員:月額35万5,410円(令和3年国家公務員給与実態調査(人事院):医療職俸給表(二))※平均46.4歳
- 民間:月額29万6,000円(令和3年賃金構造基本統計調査(厚生労働省);PT/OT/ST/視能訓練士)※平均35.1歳
ただし、平均年齢が10歳近く違うので正確な数値ではないですが、月額が違うということは賞与額でも公務員の方が更に高い傾向にあります
公務員の初任給はそれ程高くないけど、昇給が毎年7,000円前後は上がるので30歳以降は公務員の方が年収が高いことが多い
民間の昇給は毎年2,000円くらいじゃないでしょうか?
ただし、給料だけで比べるなら、国公立病院で働くよりも、民間の訪問リハビリ勤務の方が給料が高い可能性アリです
平均では公務員が年収高い!
でも、給料だけを追い求めるなら、民間の訪問リハビリが高い!
公務員の給料事情について詳しく知りたい方は【【地方公務員】理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料は?初任給・昇給・ボーナス額を紹介 】
福利厚生についても基本的には公務員の方が充実しています
例えば、長期入院したら
医療費が高額になった場合、その後請求すれば共済組合から入院費の一部が戻って来ます(標準報酬月額50万以下なら、実質自己負担は上限2万5,000円)。通常の高額療養費制度を利用しても80,000円以上なので、1ヶ月入院していても2万5,000円はありがたい
ただし、民間ではこんな職場も…
友人の職場(民間)では、全額雇用主負担で海外・国内旅行に行ったり、子供が生まれると200万円の祝い金がある職場がありました。なかなかレアケースだと思いますが、公務員でこんなことは絶対にありません!
羨ましすぎる!!!
公務員の福利厚生について詳しく知りたい方は【【福利厚生】リハビリ職の公務員と民間でどう違う?どこで確認する?】
出世
民間はある程度、出世の速度に違いがあります
今までの実績によっては同じ経験年数でも主任になるのが、早い人・遅い人がいる
公立病院に勤務していた頃は明らかに年齢によって役職が異なりました
ザ・年功序列
そして、公立病院で部長以上は医師しかみた事がありません💦あくまでリハ科の科長が限界かと…
民間だとリハビリ病院では部長以上や施設・事業所ではリハ職が管理者(施設内でトップ)の方にお会いしたこともありますし、出世したいんや!って方は民間が良いですね😁
考え方によっては、公務員の場合ある程度年齢が上がれば勝手に「主任」くらいはつくので考え方によってはありといえばあり?
採用試験・年齢制限
採用試験・年齢制限ですが、特に公務員に制限がかかっていることが良くあります
例えば、令和4年度国立病院機構の理学療法士募集要綱(マイナビ2023;国立病院機)では特に年齢制限はありませんでした😁
ただし、公務員試験総合ガイドでは一般職ですがかなり年齢制限が厳しい事がわかります
採用試験にて公務員の場合『短大卒程度の筆記試験』と『面接』(と『小論文』)が実施されます
民間の場合は『面接のみ』『筆記試験+小論文+面接』など様々ですが、筆記試験を行う民間病院は少ない
副業
ここが一番大きなポイントですが、公務員の場合は『法律で』副業禁止になっています!
民間の場合は『就業規則で』副業禁止してしても【法的な拘束力はありません!】
民間ではバレないように副業をすればいいだけです。最近は副業を認める職場も増えてきていますしね
ただし、公務員でも本当に副業するかしないかどうかは個人の判断になります
少しでも、副業とかどうかなって思っている方は大河内薫さんの動画を1回だけみてください。お願い❗️
でも、民間は民間で大変かも💦就業規則に副業禁止とかいていないにもかかわらず、副業するか・辞めるかの2択を迫られたオサミンティヌス3世さん(歌うますぎで歌唱・ゲーム実況などやってる大好きなYoutuberさんです。他の動画もぜひ見てみてください)…辛すぎる
公務員・民間、どっちにしたって、副業推進している職場じゃ無い限りは、副業バレリスクはあるんですよね💦
副業については
- 公務員→原則、『法律で副業禁止』
- 民間→副業OKの職場も結構多い。就業規則で副業禁止していても、『法的な拘束力は無い』
公務員でも副業したい!って方は【公務員の副業禁止はどこまで?リハ職が給料upするための副業6選と転職】
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士で公務員になる道は?
主に2つの就職先があります
- 国公立病院・施設
- 市役所・保健所
公務員には国家公務員・地方公務員があります
国家公務員は母体が日本・地方公務員は都道府県や市町村など地方自治体
そして、よりわかりづらいのが、
公務員と準公務員ってのがあるんです
準公務員とは、公務員のような公共性のある職業についている人で、「みなし公務員」と呼ばれることも。
国立病院機構で働く場合は準公務員となります。
公務員とは異なるので、国・地方自治体が行う「公務員試験」の受験はありません。ただし、企業独自の適正試験や面接などがあります。
国公立病院・施設
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として【臨床家】として働く道となります
国公立病院は総合病院となりやすい傾向がある
正直、業務内容は民間病院・施設で働く療法士と大きくは変わりません
療法士として臨床の経験を積んでいきたい、臨床家として働きたい方にはオススメになります
市役所・保健所
行政機関で勤務です
理学療法士の行政機関はわずか0.29%(日本理学療法士協会;統計情報より筆者計算(2022/05/28筆者調査))
市役所や保健所の勤務となり、臨床で目の前の患者さんのために、というよりは地域のために医療系国家資格として、医療・健康・予防などで関わっていくことになります
公務員療法士のメリット・デメリットは?
メリット
- 収入安定・民間よりも平均年収高い
- 業務内容は民間と変わらない(病院勤務なら)
- 福利厚生が充実
- リストラされることはまず無い
- 結婚相手人気1位!?
- 社会的信用が高い
- 年功序列
デメリット
- 副業禁止
- 年功序列
- 災害時に招集される
- ボーナス減額中
良くも悪くも公務員はよほどの事がない限りはリストラされたり、職場が潰れたりする可能性は低い
退職金制度も金額としては減り続けていますが、20年以上勤務するならある程度まとまった金額は受け取れそう
公務員は年功序列が強いので自分に能力があってもリハ職が出世するのは難しいのが、難点…
詳細については【【公務員経験者が解説】リハビリ職が公務員になるメリット7選、デメリットも】
【公務員・民間どっち?】理学/作業療法士・言語聴覚士で考えるべき4つの価値基準で判断を
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として働いていると、
公務員の方が良いのかな?
と憧れてしまう事があります
でも、実際はどっちがいいの?
自分は何を職場に求めるのかじっくり考えて、優先順位を付けましょう
通常の就職先・転職先の判断項目として、
- 給料
- 休日数
- 通勤時間
- 業務内容
- 福利厚生
- 転勤の有無
- 専門性を活かせるか
- 対象患者・利用者さん
などありますが、
公務員or民間で悩むなら
- 給料・福利厚生→平均値なら公務員が有意。ただし、一気に高給を狙うなら民間から探す必要あり。
- 採用試験・年齢制限→公務員の方が難易度高め
- 出世→公務員は年功序列ガッツリ
- 副業→公務員は副業禁止が法律で決められてる
の4軸で探してみると差がはっきりとわかります
公務員のメリット
- 収入安定・平均年収は公務員が高
- 業務内容は民間と変わらない
- 福利厚生が充実
- リストラされることはまず無い
- 結婚相手人気1位!?
- 社会的信用が高い
- 年功序列
公務員のデメリット
- 副業禁止
- 年功序列
- 災害時に招集される
- ボーナス減額中
その中で自分にとっての優先順位をつけていきましょう
人によって、職場に求めることは違います。そして、全ての条件を満たす職場はありません。
給料が高くて、残業がなくて、休日がしっかり取れて、人間関係が良くて…と言っても、実際に就職してみないと分からないことも多いからです😭
給料が高ければ、休日出勤だって、残業だってガンガンやります!
という方にとっては、一般的なホワイト職場と言われる残業が殆ど無い職場は本人にとっては悪い職場になってしまうからです。
一概に公務員が良いとか、民間が良いとかは言えません
リハビリ職種は公立・民間の違いを知って、ホワイト職場を目指して転職活動をしていきましょう
そんな方にとって少しでもお役に立てる情報をお伝えできれば幸いです
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として、
公務員をもっと詳しく知りたいなら、【カテゴリー:公務員・民間】から気になる他の記事も見てみてね❗️
今回はこのへんで
ありがとうございました!